山里にあらわれる

大坊主(おおぼうず)

タイプ/ ふつう
エリア/ 全国
カタチ/ 超大型
攻 撃/ 特に攻撃はしない
特 性/ 峠や暗い森に棲み、旅人が通りかかると話しかけてくる巨人。悪さはしないが、逃げようとすると怒って何キロも放り投げられてしまう。長野県では、毎晩のように木こりに相撲をせがんでくる大坊主がいたので、木こりは相撲をとるふりをしてマサカリを大坊主の腰に投げつけた。大坊主は驚いて山に逃げ帰ったが、その血のあとを追いかけていくと、大明神岳に着いたそうだ。

送り犬(おくりいぬ)

タイプ/ 良い
エリア/ 長野県、兵庫県
カタチ/ 山犬
攻 撃/ しない
特 性/ 山で迷った者をオオカミから守り、家まで送り届けてくれる。ただし、途中で転ぶと噛みつかれたりするので、転ばないようにしよう。もし転んでしまったら、あわてずに休むふりをしてごまかすとよい。家まで来たら「ごくろうさん」とお礼をいい、好物の塩や赤飯を与えること。反対に、「迎え犬」というのは、高いところで待ち伏せして、人を襲いにくる悪い犬だ。

ダイダラボッチ

タイプ/ 良い
エリア/ 全国
カタチ/ 巨人
攻 撃/ しない
特 性/ 山や沼、湖などを作った伝説の巨人。ダイダラボッチが富士山をつくるために滋賀県の土を掘ったところが琵琶湖になり、運ぶ途中にこぼれた土が各地の山々になった。歩いた足跡は沼や湖になったという。三重県志摩市の波切(なきり)神社には、熊野に棲んでいたダイダラボッチにちなんで、大わらじを奉納する「わらじ祭り」が、江戸時代からずっと続いている。