登山編

すれ違いのマナー

登山道では基本的に登りが優先ですが、片側が崖になってる場所では安全のため山側に待避できる者が道を譲り、崖側の者が動きます。

休憩場所について

休憩の場所として絶対に避けなくてはいけない場所は、落石がありそうな崖の下、風が強いときの吹きさらしの場所、足場の不安定な崩れやすいところ、立ち止まってはいけない危険なところなどです。そのような場所は早めに通りすぎるようにして、より安全な場所をみつけて休みましょう。また、ほかの登山者の通行の邪魔になるような狭いところも避けましょう。

休憩のとりかたと水分補給ついて

通常、60分を一つの単位にして、50分歩いたら10分休む、45分歩いたら15分休むなど、定期的に休憩タイムを決めておくことで、疲れる前にしっかりと体を休ませるようにします。
休憩のとりかたはまず座って楽な姿勢になることですが、次にのどの渇きが出る前にこまめに水分補給をします。そのためには、休んだら水を飲むという習慣づけをしておくといいでしょう。用意する水分は季節や個人差もありますが1日1リットル程度が目安です。登山中は発汗により水分のほかに電解質のイオン成分も失われてしまいます。そして、電解質のバランスが崩れると、けいれんや脱水症状を起こしやすくなります。そこで水だけを飲んでもそれらの成分は補給されずに薄まってしまいますから、電解質のイオンをバランスよく含んだスポーツドリンクで水分補給をするとよいでしょう。
ほかには、地図で現在地を確認したり、行動食を食べたり、軽いストレッチをすると筋肉がほぐれ、体が楽になります。

 


登山中トイレに行きたくなったら

コースに公衆トイレや山小屋のトイレがあれば利用しますが、トイレがない場所でどうしても行きたくなった場合は登山道からは少し離れた場所など人目につかないところでします。そして環境へ配慮するために基本的にティッシュペーパーは捨てずに持ち帰り、大便は土に埋めます。また規制のある地域では、便は携帯トイレで持ち帰ることになります。

バテてしまったら

まず、楽な姿勢で座って水分や行動食を摂ってエネルギー補給をしましょう。もし、筋肉が張っているようだったら、軽くマッサージやストレッチをしたり、冷やしたりすると楽になります。また、状態が良くなってきたとしても、無理は禁物です。疲労が溜まると次第に注意力が散漫になり、バランス能力も低下し、それが事故を起こすことにもなりますから、すみやかに下山しましょう。

 


雨や雷など急に天候が変化したら


雨が降ってきたときには、できるだけ体をぬらさないようにすることが大切なので、雨具はすぐにとり出せる場所にしまっておきましょう。あらかじめ雨具をしまうときは、すぐに着られるように、上着やズボンのファスナーは開けた状態にしておきましょう。

 


また雷は基本的には高い場所に落ちるので、できるだけ低い場所、たとえば稜線から降りたくぼ地や、ほかの場所よりも比較的安全な樹林帯などに避難しましょう。このとき、複数の人がいたら、くっつき合わずに、ある程度離れて体勢を低くすることが重要です。

一方、一番危険な場所は、大きく開けた場所、たとえば大きな木がない高山の稜線や大きな河原、そのほかにも壁のない屋根だけの休憩施設なども危険です。

 


危険な生き物と出会ったら

クマやイノシシ
クマやイノシシに遭遇したときは大声を出したり、大きな動作や走り出したりせずに、あわてず静かに、相手の目を見て、できるだけゆっくりとその場を立ち去ります。万が一、接近してしまい襲いかかられてしまったときは、逆に大声を出したり、最大限大きな動作で相手を威嚇します。また、小グマや子ジカ、カモシカ、サルの子供などと遭遇したとき近づくことはやめましょう。思わぬ反撃や、親グマや仲間のサルたちの攻撃されることがあります。

 

ハチ
ハチを1匹でも見かけたら、必ず近くに仲間がいたり、巣があるのですぐにその場を立ち去りましょう。ハチは、黒いものや立っている人の頭を狙って襲いかかる習性がありますから、髪の毛や目など、黒い部分をウエアのフードや白いタオルなどで覆いながら、瞬間的にしゃがみ込み、そのまま体を低くして逃げましょう。

 


道に迷ってしまったら

まず、今いる場所からここならば間違いないと思う場所まで戻ります。注意深く周囲を確認すれば必ず道が見つかるはずです。
道に迷うことにならないためにも、つねに道標をしっかりと確認し、分かれ道を見逃さないよう、注意をはらいながら歩きましょう。