準備編

登山計画書について

登山計画書は、いつ、どこへ、誰と登るかの計画を立て、自分が山に持って行くほかに留守番をする家族や入山口の警察などに登山計画を知ってもらうためにあります。そして自宅に置いていったり、登山口の計画書ポストに投函したり、登山地域の警察や救助隊に事前に提出することで、万が一、予定の日時に下山しなかった場合の大切な捜索の手がかりとなります。

子どもと登れる山について

子どもを連れて行くときは、かならず引率者が登ったことがあり、よく知っている山を選びましょう。また、日本の山は、季節や天候(雨、風、気温)によって登山難度が大きく違ってきます。天気予報などで、確認してでかけましょう。
以下の県が「山のグレーディング」を発表しています。参考にしてください。
山梨県
静岡県
新潟県
岐阜県
群馬県

服装で気をつけることは?

夏山では暑さと日差しに気をつけましょう。特に熱中症を防ぐためにも吸湿・速乾性のある服を、頭部はつばのある帽子をかぶって日差しを防ぎましょう。秋から冬などの寒い時期は保温着や手袋、帽子をかぶって寒さから体を守りましょう。また夏山でも標高の高い場所では、朝晩の気温が下がりますから保温着の用意をしたほうがよいでしょう。

素材について

吸湿・速乾性のあるアウトドア用の下着、Tシャツを着ましょう。綿素材は伸縮性が少なく、汗などでぬれるとなかなか乾きません。しかも体温が奪われるために、最悪の場合、低体温症や凍死につながることもあります。綿素材のTシャツは、肌触りがよく、汗などをよく吸いとりますが、乾きにくいため登山ではおすすめできません。靴下も乾きのわるい綿素材のものを履いていると、マメや靴ずれができやすくなります。化学繊維やウールでできたアウトドア用のものを選びましょう。また気温の低くなる季節には保温性の高いものを選びましょう。

 


着かたについて

吸湿・速乾性のあるアウトドア用のアンダーウエアの上に中間着、保温着、アウターを重ね着して温度調整を行ないます。こうした重ね着のことをレイヤードといいます。

靴の選び方について

登山靴を選ぶときは、スリップしやすいようなところでもしっかり滑り止め作用が働いて、バランスを崩しても足首をきちんと固定・保護してくれる自分の足型に合ったものを選ぶことが重要です。ハイキングや無積雪期の山歩きならば軽量で、比較的足が自由に動かしやすいミドルカットのものを、またアップダウンのある山道や重い荷物を背負った縦走登山や、残雪期のような本格的な登山の場合は、くるぶしまで覆って足首を保護し、衝撃による足の負担を軽減する、しっかりしたソールのハイカットタイプを選びましょう。初心者の場合、量販店よりも登山用品専門店で店員の方と相談して買うことをおすすめします。

 


出発前の準備について

まずはトイレで用を足しておきましょう。次に靴ひもやザックのストラップなどはしっかりと締まっているか、忘れ物はないかなどを確認しましょう。また、登山口の位置を地図で確認し、指示看板などがあればよく読んでおきます。そして最後に準備体操をします。準備体操は、手足を動かし身体をほぐすストレッチを中心に行ないます。アキレス腱や足首をよくのばしておくと、不意に転倒したときのねんざなどを防ぐことができます。