―親子登山は親の力量が試されます―
1.子どもがどのくらい歩けるか?
子どもの力量を知らないで連れて行くのは問題です。親が大変な目に遭うということです。いきなり高い山へ連れていくのではなく、町から近い里山がいいでしょう。家から見える山、身近な山を目標にして「あの山に登ったんだ」という実感を持たせましょう。
2. 初めての山はリスクのない低山・里山
せいぜい比高が100mくらいからはじめましょう。1~2年間は最高が比高300m、距離3~4kmに押さえ、3年目くらいから徐々に高い山へと目標を持たせましょう。ただ子どもにはあまり重い荷は担がせないようにしましょう。
3. コースタイムは?
大人の標準時間の2倍は考えましょう。一歩の歩幅も上げ幅も頼りないものです。できれば好きなように歩かせることが大切ですから、最初から目的のピークを・・・といった無理な考えは持たないように、いけるところまでで楽しむようなゆとりあるスケジュールを立てましょう。
4. 距離と時間、その感覚を覚える
歩きながら歌を1曲3~4分、次々と歌って時間を計算しましょう。また歩幅の一歩は何センチ、万歩計で歩いた距離を知りましょう。励みになります。
5. 最初の山は天気の良いときに
山は最初が肝心。初回は晴天に連れていくように天気予報に注意して行動しましょう。なお、体験をさせるには夏の雨も歓迎です。子どもは自然の営みを肌で感じる事が少ないので親は付き合うべきです。
6. 事前準備は念入りに
登山の準備で一番大切なことは【想定外】は無いということです。コースはもちろん、水場やトイレ、小屋、天気予報などの情報を念入りに調べて行くこと。
天気の情報はもちろん、ウエア・装備の準備に、子どもの体調情報は食料や水分の摂取に、ありとあらゆる事を想定し、危険回避するための準備を怠りなく、そのために努力しましょう。
7. 下山は15時までに
山に行ったらまだ日の高い15時頃までに下山することを心がけましょう。そのためには、行動時間を逆算した早い出発が必要です。
8. 天候の急変、危険に対応
アウターウエアは登山用の機能シェルを持参しましょう。突然のビバークのためのレスキューシートやツエルトも準備しましょう。子どもが体調を崩した場合のエスケープルートも考えておきましょう。その時、親が背負って下る体力があるか?
9. アウトドア保険もチェック
アウトドアはけがする危険も多い遊びです。キャンプや登山用のアウトドア保険に親の責任で入るようにしましょう。