個人山行 奥多摩/大岳山

日程 2003年1月5日
山域 奥多摩
山名 大岳山
コース 御嶽山頂駅(9:50) あずまや(10:40〜11:20)  大岳山荘上(12:25)大岳山頂(12:50〜13:00)
大ダワ(14:00〜14:30)  林道(15:00) 青梅街道(16:00) 奥多摩駅(16:30
参加者 高橋武夫(単独)



 正月3が日は都心も雪がちらつく天候だったので、奥多摩はきっと雪だろうと思って大岳山に行った。
御嶽平まではバス、ケーブルを乗り継ぎ、待ち時間もなく、9時半には雪の中にいた。目の前には日の出山、はるか都心のビル群まで鮮明に目に映る。
スパッツを着けて出発。御嶽神社まではコンクリートの道で、よく雪かきがされているが、わずかに残った氷の上に足をおいて転んだ参拝客があった。神社から山道になるが道の中ほどは凍っていて、つぼ足では滑りそうで、端のまだ踏まれていない雪を選んで進んだ。長尾平からは平坦な道になった。
七代の滝探勝路への分岐にある「あずまや」で一服する。この先、道が登りになるのでアイゼンを着ける。前回の川苔山で軽アイゼンが効かなかったので10本爪を持ってきたのだが、ベルトを締めるのに一苦労した。腹が出ていて邪魔をするのであった。冬山をやるのなら腹をへこます努力をしなければなるまい。
「アイゼンを持っていない人は危険ですから引き返してください」、と注意書きの立て看板があった。





 大岳山荘前の見晴台には10人近い人がいて食事を取っていたが、私はタバコを1本吸って山頂を目指した。 大岳山の頂上には大勢の人がいて食事をしたり、騒いでいる人がいてのんびりできそうに無いので、4,5枚の写真を撮って鋸尾根に入った。あまり歩かれていないのか雪が凍っていない。アイゼンがキシキシ鳴くところもあった。
風の当たらない静かなところを見つけて昼食にする。いつの間にか雲が広がって雪がちらつき始めた。コーヒーを飲んでいると、単独行の女性が下りてきて、「静かで好いところですね」と言う。私は「山頂が騒々しいので、逃げてきたんですよ」と笑った。彼女は「鋸尾根を下ります」と言って、健脚らしい足取りで消えていった。 私は、昨年12月1日に菅原さんと2人で鋸尾根は歩いたばかりなので、大ダワに向かう。



 鋸山の少し手前で左に折れ、足跡が1人分しか残されていない道をゆっくり下る。伐採されて明るくなった南斜面の道を行く。確かこのあたりはヒノキだったな、と思った。
林道の開通を記念した碑があったはずだが、と辺りを見回したが目に入らなかった。大ダワは以前の何倍も大きく切り開かれて、登山者が近づける雰囲気は無かった。車に乗ってくるところのように思えた。
大ダワから這い上がるようにして登山道に出て鋸山避難小屋の前に立った。プレハブ作りだがしっかりした小屋に見える。私としては、御前山や三頭山のような丸太作りの小屋を望んでいたのだが、それは贅沢というものだろう。
私は、大ダワから大沢に下るこの道が好きだった。特に、六つ石山が夕日に染まるのを見ながら、だんだん山が高くなっていくのを楽しみ、途中で渡る小さな沢の水で喉の渇きを潤すことが喜びだった。そして暮れなずむ谷に下りていくのだった。
荒れた沢を渡ると古びた指導標がたっていた。矢印で、右は氷川、左は大ダワを示していた。いまだに残っていたとは、…。うれしさにカメラを出して写真に残した。指導標から3分程で林道に出た。


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