個人山行 奥多摩・高水三山巻き道

日程 2002年12月21日 (雨・霙・雪)
山域 奥多摩
山名 高水山
コース 立川駅6時58分―軍畑駅7時45分・8時―高源寺8時30分 高水山(常福院龍學寺)9時50分・10時30分―高水山巻き道岩茸石山巻き道―惣岳山巻き道―沢井園12時40分
(総歩行4時間40分)
参加者 小山茂男・菅原紀彦 2名
記録 小山茂男



 JR青梅線軍畑駅に降り立った二人は、8時歩き始めた。5分ほど行くと右に風化して文字が読み難いが高水山登り口と書いた石碑がある。逆路の整備が進んで両脇は古びたイメージは無い。拡幅工事の跡には道祖神が見当たらない、どこかへ移したのだろうか。8時30分高源寺境内で一服。お寺とお宮が仲良く隣り合わせている。空はどんよりして今にも雨が落ちてきそうだ。
 8時50分砂防ダムの左脇の階段を登り切ると山道らしい地肌あらわれ登りに入る。雨がポッポッと落ちてきた。手入れの行き届いた植林の中は見通しがよく、前方に白々と輝く斜面は氷をちりばめたようだ。近づくにつれて正体が判った。落ち葉だ、植林の中の歩き易い道を登って、右からの道(小曽木)と合流して、左の尾根を行くと、常福院龍学寺の山門下に出る。参道の階段を上って行くと仁王様の脇で寺男が枯れ木や落ち葉を燃やしている最中で煙と臭いにふと郷愁を感じた。方丈さんに聞けば300年前建立のお寺は床の補修工事が丁度終わったところだと言う。二人は寺務所の軒先を借りて、雨から霙に変わった空を見上げながら雨具を身に着けた。
 10時30分出発間際に高水山巻き道山行に方向転換。皇太子雅子様ご夫妻も来られた龍学寺を後にした。高水山(759m)北側の道は雪が残っており、さくさくと心地いい足音を楽しみながら歩く、岩茸石山(793m)への道は霜柱が立っていて枯れた音が響く。岩茸石山を左に巻いて行くと、切り株だけとなった斜面は、ぱあーっと開け、雪がまんべんなく薄く吸い付いている。霙がますます降りかかりストックを握る毛糸の手袋を濡らす。惣岳山(756m)の登り口を左にとり、巻き道を進む。
 やがて壊れかけた沢井方面の道標を見付けて脇道に入る、この道は主流の御岳コースの陰に隠れてあまりにも目立たない。落ち葉に足をとられないようにしっかり踏みしめて下る。分岐点では、道を左に取るか右に取るかその都度相談して決めたが、電車や青梅街道を走る車の音、多摩川の流れを真近かに感じたところでは(小山は)右の方向をとる、道が切れて行き着いたところはお墓だった。農家の裏の畑を慎重に歩いて歩道に出た。青梅街道を横切って多摩川遊歩道へ。15分ほどで沢井園到着「沢の井」の小澤酒造だ。
 ままごと屋で二人は夫々おみやげの「おから」や岩清水の「とうふ」を買ってあずまやへ急ぐ。霙からぼた雪に変わって降りそそぐ川面を背に先ずはビールで乾杯。ぶるぶる震えながら喉の渇きを潤し、無事下山をささやかに喜ぶ。
 13時24分沢井駅発奥多摩行きの電車に乗り終点下車。菅原さんの案内で駅前の「幸楽」へ駆け込む。熱燗におでん、湯豆腐で身体の冷えはふっ飛んだ。
 一杯一杯、また一杯心地よく酔いが廻ってきた。大雪の為、客足は途絶えていた。幸楽の親爺さんとおかみさんは、二人の為店を開けていたのだ、有り難い。22日冬至、ゆずをビニール袋に頂き、帰途につく。年末の挨拶を終えた菅原さんは嬉しそう。


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