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塩野原基線踏査山行

鶴田泰子


〜二つの反省点を残したが、大変楽しい山行だった〜

2014年11月16日〜17日、メンバー6名(北野、今井、近藤、高橋、鶴田實、鶴田泰)は山形新幹線新庄駅に11時に集合して、駅前からレンタカーで踏査を開始した。塩野原基線の@南側一次増大点(金澤山)〜A基線(西端点)〜B基線(東端点)〜C北側一次増大点(薬師山)〜D宿(羽沢温泉)〜E西側二次増大点(輿蔵峠702.6m)の順で進めた。

@南側一次増大点(金澤山)の三角点は新庄駅から1キロ行った東山総合運動公園の近くで、頭の丸い電子基準点の塔が聳えていたので、三角点もその近くにあると思ったら、なんと遊歩道を高さ50メートルほど登った辺りから藪の中の踏み跡を頼りに200メートル位北へ進み、GPSで位置確認したり、手分けして歩きまわりやっと草に埋もれた三角点を見つけた。初っ端から苦労して探し当てた喜びは大きかった。

A基線西端点とB基線東端点は日本列島の14の基線中、唯一の両端が現在まっすぐに見渡せる基線で、半分舗装、半分砂利道の立派な農道だった。5129メートルの道のりを辿り、測量遺産とされ、日本唯一の直接距離測定が今でも可能な基線であると説明が書かれた標示板を写真に収める。

C北側一次増大点(薬師山)は国道沿いに登り口があり、白山神社と書かれた鳥居をくぐり、いきなり急な山道の登りとなる。悪路をロープを頼りに40分ほど登ったところに社があり、その裏にある一等三角点を確認。15時45分に、暗くなっては大変と、大急ぎで慎重に下る。

D宿(羽沢温泉)には明るいうちに到着出来た。温泉はぬるぬるで、胃腸に良い効能があるそうだ。鄙びた感じの良い松葉荘旅館で、料理とお酒が美味で大満足!

E西側二次増大点(輿蔵峠)への道の様子を宿の主人に説明を受け、17日8時に出発。
地図を頼りにあちこち路を探しながら、林道を車で慎重に走る。不安のうちに雪景色になった辺りで輿蔵峠登山口に9時に着いた。雨具とアイゼンを付けてストックを頼りに、今回の踏査山行最後の輿蔵峠702,6メートルの三角点を目指して登山開始。最初は沢沿いで緊張の登り下りだったが、少し行くと、ブナ林となり、積雪15センチほどの素晴らしい雰囲気の林間歩きを楽しめた。動物の足跡(小熊らしき足跡も)を発見しながら行くと一等三角点への道標があり、そのあたりより小高い山を藪の中へ150メートルほど登り、切り開いた場所の一等三角点を発見した。塩野原基線踏査山行で予定していた5つめの一等三角点を確認して無事新庄駅に14時前に着くことが出来た。変化に富んだ楽しい2日間だった。

地元の産物と銘酒を求めて15時17分の新幹線と夜行バスに分乗して帰路に就いた。これで日本列島の地図を作るための測量の基準となった14の基線のうちの4つ{相模野基線(神奈川)、須坂基線(長野)、三方原基線(静岡)、塩野原基線(山形)}をAGCとして実地に踏査したことになる。     おわり         

反省点1 あらかじめ、山行計画書(届)を留守本部、駅、旅館等のどこかに残していくべきだった。AGCとして山行計画書のホームを作っておくことも検討した。

反省点2 行程1日目のC増大点(薬師山)への登山開始時間が15時を過ぎていたのに、メンバーの4人が三角点を求めて16時には引き返す条件で登山を強行した。予定よりも早く、明るいうちに降りてきたものの、急登の上、悪路だったので懐中電灯を使用して降りることになっていたら下山は危険であった。ここは強行すべきではなかったと大いに反省した。

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