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須坂基線と雁田山、井上山、髻山を巡る

鶴田 実



 三角点の基線に就いては関東地方では相模野基線があり当クラブとしてはこの基線は三回訪ねて検証している。今回は少し遠出をして、風光明媚な長野県北部の須坂基線を訪ねての検証の旅である。

 全員定刻に長野駅へ集合。長野電鉄で須坂駅に。更にバスで千本松(バス停)で下車。ここから須坂基線東端の三角点探しが始まる。道の両側は秋の田園風景、田圃では稲はぜ、藁人形が並び、畑ではりんごが大きく実っている、りんご畑の人に「お見事」と声を掛けたら一人一個あてプレゼントしてくれ、人情味にほろり・・・。

 基線東端の三角点標石は農道の脇に在り三角形の黄色の標識が立っていた。標石の正面はほぼ南向きであった、上面は道路の舗装面より5cmほど低くなっていて保護石は無く北東の角が3cmほど欠損していた。

 次に基線西端に向け地形図を睨み歩き出す。途中に福島正則公荼毘跡があり寄道する。道路脇の草地で昼食、そこはりんごの木の下で目の前に大きなりんごがたわわに実っていた。
 どこもりんご畑だ「まだあげ初めし前髪の林檎のもとにみえしとき・・・」藤村、そんな詩を皆で口ずさみながらのんびり、紆余曲折して進み道路脇の林檎の木の下の基線西端の三角点標石を確認する。正面はほぼ南を向いており、保護石は無く四隅が各4cmほど欠損していた。
北須坂駅からひと駅先の小布施駅へ。タクシーの予定がタクシーは出払っておりやむを得ず駅から歩いて雁田山のすべり山登山口へ向かう。いきなり急登。しんどいが黄葉の始まった小ならの樹林は明るく爽やかであった。やがて雁田山・三角点(反射板跡)に着く、三角点は保護石4個に囲まれ正面はほぼ南向きであった。

 時間の関係で予定コースを変更、登って来た道を引き返す。今日の宿「おぶせの風ユースホステル」に17:40に着く。こじんまりした清潔な宿であった。期待の夕食は土地の素材の料理で美味しくいただいた。

小布施の風にて

 翌日は予定の井上山は次回に計画するとして、髻山から小布施観光、善光寺観光の予定で出発 ジャンボタクシーで髻山に向う。ようやく見つけた、りんご畑の中の登山口から歩き易い登山道で山頂へ。松、杉、欅が茂っており、城跡らしく400坪ほどの広さがあり、北国街道は一望であった。 三角点は正面はほぼ南を向いており、保護石4個に囲まれおり欠損もなくキチンとしていた。
帰途は北国街道の登山口へ。途中女性たちはりんご畑で働く人と仲良しになり、大安売りとかで、しこたまりんごを買い込んできてご満悦。

髻山にて


 再び小布施へ。これから小布施の観光に出掛ける。古い民芸品・家屋等、目を楽しませてくれたが、時間の都合で、葛飾北斎の絵を見ることが出来なくなり心残りであった。
せっかくの長野駅なので「信濃では 月と仏とおらがそば」(一茶)にあやかり善光寺へ参詣の後、須坂基線を巡る旅が無事終了。

 2008.10.18〜19(土〜日)参加者 CL平野彰(GPS測定)北野忠彦、今井秀正、高橋素子、川口章子 鶴田泰子、鶴田實(記録) 地図 1/2.5万地形図 「須坂」「中野西部」
1/20万地勢図 「高田」「長野」

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