2005年6月号
平成17年度通常総会
 
 

 平山善吉会長を再任

平成17年度通常総会が5月21日午14時から東京・麹町の弘済会館で開かれた。会員125人が出席し@平成16年度事業報告及び収支決算・財産目録の承認、A平成17年度事業計画及び収支予算の承認、B平成17,18年度役員及び評議員改選、C平成17年度除籍者―の件について審議した結果、いずれも原案どおり可決承認した。(事業報告等の詳細内容は別掲)
■会長あいさつ
山登りを語る楽しい会に
議案審議に先立ち平山善吉会長はあらまし次のように挨拶した。
一、16年度末の会員は5735人だった。1年前と比べ93人の減少である。わずかながらではあるが、減少傾向が続いている。
一、100周年記念事業は、秒読み段階にはいった。10月15日の総合式典と前後して全国8つのブロックで記念式典を行う。全員参加をモットーに100周年にふさわしい式典にしたい。海外登山は、学生部、また東海・関西支部などが実施している。事業委員会のマナスル登頂は、残念ながら悪天候で断念した。国内の中央分水嶺踏査は、宗谷岬から佐多岬まで5000キロのうち75%を終えた。自然保護では、白神山地などで森づくりを進めている。
一、文化活動では英文ジャーナル、「新日本山岳誌」などの発刊だ。募金は8500万円の目標に対し今月中に5500万円が集まる見込みだが、かなりの困難が予想される。ご協力いただきたい。このほか100周年を期して会員室・談話室の整備を検討中だ。
一、将来ビジョンを検討中である。組織を簡素化・活性化させ実行計画をたてたい。愛される会として発展するために試される年でもある。来年は当会のマナスル登頂50周年を迎える。登山に徹し、山登りを語る楽しい会にしていきたい。
■事業報告・収支決算
記念登山相次ぐ
この日の総会には2799の委任状が提出された。現在在籍者は5749人であり、出席者を合わせると、会員の3分の1を上回って総会は成立した。
事業報告・計画は藤本慶光総務担当理事、収支決算・予算及び財産目録は橋本清副会長財務担当が説明した。
〔事業報告〕4月11日には高尾の森で4回目の植樹祭を実施した。5月10日には、渡辺兵力名誉会員の講演会を開催した。連続講演会「語り継ぐ黎明期の登山」の第2弾。第58回ウエストン祭は6月6日に開催。新入会員が徳本峠を越えて参加した。7月12日には同好会連絡会議を開き23の同好会が参加した。9月7日にはテンギ・ラウ・タウ遠征登山の報告会を開催した。残念ながら登頂できなかったが、興味深い内容だった。9月8日には中村保海外委員がインド・カルカッタで講演。9月11〜13日には全国自然保護全国集会を上高地で開いた。全国支部懇談会は10月2〜3日、熊本で行った。170人以上の会員が参加し阿蘇山に登った。10月6日には、連続講演会第3弾として坂倉登喜子名誉会員の講演会を開催した。10月16日には新入会員オリエンテーションを実施した。10月22日には学生部がムスタン登山報告会を開いた。12月4日の年次晩餐会には560人が参加。翌日の記念山行では群馬・碓井峠で分水嶺踏査事業に加わった。1月20日には医療委員会が「山での突然死を考える」と題して100周年記念シンポジュウムを開いた。2月19〜20日には支部事務局担当者会議を開催。
これらのほか、海外登山では、事業委員会が4月7日〜5月17日にテンギ・ラウ・タウに遠征隊を派遣、関西支部が7月24日〜10月30日に西チベッチに学術登山隊を、学生部がムスタンに遠征隊をそれぞれ派遣した。8月26〜29日には事業委員会で韓国北漢山への登山を実施した。
〔収支決算等〕収支決算は、収入が8535万円となり、予算を669万円下回った。会費・入会金収入は6777万円で予算額を358万円下回った。事業収入は819万円。補助金収入213万円は高尾の森づくりに対する国土緑化推進機構からの助成金。620万円の特定預金取崩収入は4月に資金不足になったため取り崩したものだが、期末に差し戻している。
支出総額は8264万円となった。うち事業費は4713万円。海外登山補助費は2件しかなく予算を大きく下回った。管理費は2815万円。秩父宮記念賞基金へ100万円支出する予算をたてたが、実行しなかった。基金の利子では基金を運営できず、現実には会の運営資金から支出している。
当期支出合計は、8264万円。次期繰越収支差額は1089万円、期末正味財産合計額は4億1704万円となった。前期比455万円の増加。
これらに対し内田博監事から収支計算書等が正確かつ妥当であり、さらに理事の業務執行が誠実に行われたことを認める監査報告があった。
■平成17年度事業計画・収支予算
ブロック式典は東北から開始
〔事業計画〕4月11日には高尾の森で4回目の植樹祭を実施した。5月10日には、渡辺兵力名誉会員の講演会を開催した。連続講演会「語り継ぐ黎明期の登山」の第2弾。第58回ウエストン祭は6月6日に開催。新入会員が徳本峠を越えて参加した。7月12日には同好会連絡会議を開き23の同好会が参加した。9月7日にはテンギ・ラウ・タウ遠征登山の報告会を開催した。残念ながら登頂できなかったが、興味深い内容だった。9月8日には中村保海外委員がインド・カルカッタで講演。9月11〜13日には全国自然保護全国集会を上高地で開いた。全国支部懇談会は10月2〜3日、熊本で行った。170人以上の会員が参加し阿蘇山に登った。10月6日には、連続講演会第3弾として坂倉登喜子名誉会員の講演会を開催した。10月16日には新入会員オリエンテーションを実施した。10月22日には学生部がムスタン登山報告会を開いた。12月4日の年次晩餐会には560人が参加。翌日の記念山行では群馬・碓井峠で分水嶺踏査事業に加わった。1月20日には医療委員会が「山での突然死を考える」と題して100周年記念シンポジュウムを開いた。2月19〜20日には支部事務局担当者会議を開催。
これらのほか、海外登山では、事業委員会が4月7日〜5月17日にテンギ・ラウ・タウに遠征隊を派遣、関西支部が7月24日〜10月30日に西チベットに学術登山隊を、学生部がムスタンに遠征隊をそれぞれ派遣した。8月26〜29日には事業委員会で韓国北漢山への登山を実施した。
〔収支予算〕 これらに対する予算は、収入を9058万円とした。前年度予算に比べ146万円の減少となった。入会金収入は360万円で同40万円の減少。通常会費収入も同150万円減の6550万円と見込んだ。収入には「長期計画準備金」預金の取り崩し1000万円が含まれているが、100周年を迎えたことでもあり、予算として計上した。
支出は同702万円減の9138万円。通常管理費を極力抑えたが、100周年を迎えたこともあって事務局の経費をふやした。秩父宮記念賞基金への100万円の支出は前年と同じように予算に計上した。当期収支差額は79万円のマイナス。
■役員改選・除籍対象者
新副会長に田邊壽氏
質疑応答のあと、各議案を承認。役員・評議員の改選に移った。新しい理事と監事、また評議員が提示され、拍手でもって承認した。この結果、会長が再任、新副会長に田邊壽氏を選任するなど理事と評議員の半数近くが入れ替わった。
4号議案は除籍対象者の件。平成17年度の除籍対象者は111人にも達した。会費を3年間滞納した人が除籍の対象となる。実際の除籍者は、13年度50人、14年度66人、15年度63人、16年度56人と推移している。これに関し、知人に声をかけ会費を納めて留まるよう勧めて欲しいという要請があった。除籍対象者のなかには入会して間もない会員番号13000番台という会員も多く、紹介者は適切に対処してほしいという要望もあった。 
■100周年記念事業
募金実績は4457万円
100周年記念事業について、平林克敏副会長と橋本副会長が報告した。
昨年の総会で了解いただいた線に沿って歩んでいる。「百年史」は全員配布を原則として進めてきたが、「本棚のこやしでも困る」という意見もあり、希望者だけに配布するのか、有償なのか、無償なのか―などを鋭意検討している。英文ジャーナルは、300ページぐらいになる。1500部を予定している。記念の海外登山は、支部でも福井、富山、東海、福岡などでいろんな計画がある。くれぐれも事故のないようにと思っている。総合式典を開くので年次晩餐会は開催しないが、永年会員のことや秩父宮記念賞の授与をどうするか、を検討しなければならない。募金収入は3月末現在で4457万円である。
これに続き、石田要久理事が、中央分水嶺踏査事業について「5月の連休が終わったところで全体の75%を終えた」と報告した。
■ 新支部長挨拶
支部長の交代が紹介された。福岡、宮城、関西、山形の5支部で交代、紹介のあと新支部長は、それぞれに挨拶した。
■質疑応答
みんなの意見を聞いてほしい
柴田篤志会員(7932) 収支決算の予算と決算の差異の計算が逆のように感じられる。決算額が予算額より大きいのに差異がマイナスで表示されるのでは分かりにくい。
橋本副会長 社団法人の会計基準にしたがっているが、議案書では分かりやすい形にできないか検討したい。
石田稔郎会員(6065) 年次晩餐会で出される料理は執行部の努力でよくなってきていると思うが、会費15000円の内訳はどうなっているのか。
藤本理事 内訳は、食費8000円、飲酒1000〜1500円だ。ほかにメイン会場と講演会などのための会場費が必要となり、それでトントンとなる。案内通信費の約100万円は会のほうから負担している。
石田会員 どこの委員会がどのくらい使っているのか、明らかにしてほしい。
橋本副会長 決算は指導、事業、青年、学生などの委員会ごとに細かく出している。膨大なボリュームになるので議案書には記載していないが、閲覧したいようなら、みてほしい。
野田憲一郎会員(5805) 準備金、基金、積立金が、ほとんど金利のつかない普通預金でおいてあるのは解せない。
橋本副会長 ペイオフ対策として普通預金にした。情勢が変わってきたので再検討したいが、現実には基金の利子だけで活動できない。基金をどの程度大きくしていけばいいのか。あわせて検討したい。 
江本嘉伸会員(8637) 非常に大事な年だ。これを機に、いろんな声を聞くべきだ。しかし、きょう提案された役員等の候補者リストをみて、個々には申し上げないが、どうして簡単に決めてしまうのか、と思う。長期ビジョン検討委で提案したことについても、みんなの意見を聞く場を設けるべきでないか。「100年史」については、昨年も申し上げたが、若い人、日本山岳会を知らない人たちに分かってもらう新書版のようなコンパクトなものをつくれないのか。
平山会長 長期ビジョン検討委の提案を十分に検討した。その結果、できるものから実行していこうということになった。「100年史」については現状でいいという結論だ。役員等の人選についても我々なりに十分に検討した。「若返り優先」という意見もあったが、結果として提案のようになった。
新妻徹会員(5868) 支部長と評議員は兼ねないほうがいいのではないか。
平山会長 そこまで考えなかったというのが現状だ。
大島輝夫会員(4012) @会報の内容について。委員会について記載が少ないのではないか。たとえば学生部なら、年1回くらい加盟大学山岳部の活動を調査し結果を記載してはどうか。青年部「きりぎりす」の目次を紹介してはどうかAクラブ活動の場として、御茶ノ水時代のように談話室を復活してほしいB会の運営の透明性を高めるために、すでに官庁が取り入れているようなパブリックコメントをとることを考えてもいいのではないか。
平山会長 貴重な意見だ。まさに、その通りだと思う。
柴田会員 募金に対する免税は、どのようになっているか。
藤本理事 会員にお願いしている9000円の募金は、免税の対象としていない。企業等からの寄付については、3万円以上をメドに、それぞれ免税手続きを体育協会に申請している。
総会終了後、午後4時から隣室で懇親会を開いた。平山会長は「日本山岳会総会はいつもハラハラする」と挨拶し爆笑をさそった。吉村健児永年会員の音頭で乾杯し和やかな歓談を続けた。