2004年6月号
100周年記念事業の経過報告
 
藤本 慶光
 



■マナスル登山隊
 100周年記念事業として、日本人が初登頂した唯一の8000m峰マナスルに、登頂50周年記念登山隊を隊員の募集形式で派遣する計画が進められている。この計画に対して「8000m峰に対して安易ではないのか?」「危機管理の面は大丈夫か?」などの声が寄せられている。こうした声を受けて先日、平山会長を中心に常務理事会を開いて事情を聴取した。その結果、計画どうりに推進しながら、隊員の応募状況や隊員構成などをみて「100周年記念事業」や「マナスル登頂50周年記念登山」の冠をつけるかどうかを最終的に判断する方針を改めて確認した。

■記念事業計画書の作成
 今回の記念事業の推進に当たっては、多くの関係方面に援助をお願いしなければならないが、その際簡潔に計画概要を知っていただくための計画書を作成した。A4判見開き6ページのカラー印刷で、会長挨拶、推進組織、事業概要、事業費と募金概要などの構成になっている。末尾にポケットをつけてここにそれぞれに必要な資料や募金依頼書などを挿入する。外部への募金依頼などにおおいに活用していただきたいので必要な方は本部に申し出てほしい。

■創立100周年記念事業委員会の開催
 今回の記念事業の推進の中心となる上記の委員会を開催し、行事内容の経過報告、活動予算の概要説明、募金状況の報告などを行い、意見をいただいた。

■財務委員会の開催
 記念事業を推進していくうえで必要な活動費についての収支計画が検討された。総額8500万円の活動費は、会員からの寄付、一般からの寄付、長期積立金の取り崩し、物品の販売でまかなわれるが、未確定な部分が多いので予備費を計上した。  海外登山1000万円、中央分水嶺踏査450万円。百年史出版に1800万円などの大枠が決定されたが、募金状況などに応じて見直しが必要となることも予想される。

■募金委員会の開催
 会員募金については、1人当たり年3000円で3年で計9000円の募金をお願いし、すでに第1年度が終了したが、約3分の1の会員の方々にご協力をいただいた。まだ募金に応じてくださっていない方も多いので、平成16年度の総会通知の発送の際、初年度に募金してくださった方々への2年度以降のお願いとは別個に初年度からの募金を再度お願いすることにした。
 一般募金については当今の厳しい経済状況に鑑みて大変困難なことが予想されるのでできるだけ大勢の会員の方々のお力を借りて積極的に多方面にあたることとした。実施する行事に冠をつけて大口の寄付をいただく可能性も議論された。
 寄付金の免税処置については、日本山岳協会を通じて体育協会枠の取得を申請することとした。

■長期目標検討委員会
 今回の100周年を機に将来の日本山岳会はいかにあるべきかを考える当委員会が数度にわたって開催され、活発な議論がなされている。成案ができた段階で理事会に提案されて可能な部分は迅速に着手することが検討されている。

■ブロック別記念式典の実施
 100周年を祝う記念式典については、東京において実施される総合式典とは別個にいくつかの支部をブロックにまとめて各地で実施するが、すでに九州ブロック、東北ブロック、北陸、京都、岐阜ブロック、山陰、広島ブロックなどのブロックでの開催が決定されている。最終的には全国で8ないしは9のブロックで記念式典が開催される予定である。

■中央分水嶺踏査
 全国25支部の全てと首都圏の同好会が担当して北の宗谷岬から南の佐田岬までの中央分水嶺を踏査する企画はすでにいくつかの支部で着手されている。支部や同好会に属していない会員の参加については、いろいろ困難な条件があり、すべての地域で受け入れることはできないが、いくつかの区間での受け入れが検討されていて、一般に公募される。
 登山計画は25の支部、17の同好会全てから提出された。ホームページは既に稼動しており、国土地理院から電子国土の使用支援を受ける予定である。
 先般NTTドコモの協力で衛星通信を使用した映像と音声の交信実験が陣馬山と本部集会室の間で行われてほぼ期待した結果を得たので今後分水嶺踏査の際に実施する予定である。