●対象:巻機山/米子沢ナメ沢・金山沢
●期間:10/23〜24
●メンバー:榎並(慶応大学山岳部OB)、橋本(東京大学WV部OB)


22日、夜、橋本さんの車で発。
小屋に1時過ぎ着、布団で寝れるのがありがたい。

23日 (霧雨)
 目覚めると雨がふっており、布団の暖かさに負けて、もう一眠り。当初は米子沢に行く計画だったが、結局、起きたのは11時頃で、あきらめる。このまま小屋で「フォールナンバー」など豊富な山岳書籍を読みながらごろごろするのも悪くないと思ったが、雨も上がってきたので、米子に入ってすぐ左に別れニセ巻機の手前に突き上げる支流、ナメ沢に行くことにする。
 12:10、小屋発。
 米子の入渓点には、塩沢町の名による「事故多発につき入渓禁止」の看板。一方的な規制をし、片やせっせと砂防ダムを作る行政の歪んだ感覚は全くもって理解不能である。うんざりする砂防ダム越えが一息つくと、前方ガスの間から目指すナメ沢の姿が望まれる。なかなかの傾斜のスラブ滝が見え、期待出来そうだ。
 ナメ沢出合、12:50-13:00。出合から、樋状の連バクをひとしきり登ると、下から見えたスラブ帯となる。50m以上の幅で、それなりの傾斜のナメが延々続き、ちょうど良い緊張感でグイグイ登ってゆける。予備知識がなかったので新鮮で、思わぬ掘り出し物であった。
 全体の標高差550mの内、200mはこの大ナメで稼いだだろうか、ナメの感覚がまだ消えぬうち、あっという間に源頭についていた。左手に少し藪を漕ぎ、14:20登山道に出て、15:20小屋着。
 少しのんびりした後、現役部員と共に東大WVの伝統“雲天ワーク”に出掛けた。清水の旅館「雲天」で、夕食の配膳など手伝いをし、代りにタダ飯を食わしてもらうというものなのだが、不器用な手付きをおばちゃんに叱られながら野菜を切ったり、脈々と続くのであろうこの地元との暖かい交流の輪に加わてもらえたのが嬉しかった。

24日 (快晴)
 神宇入り橋の先、右岸側の道にちょっと入った小学校?のグランドの横に車を置く。他の上越の谷の入渓点と違って、生活の匂いがするのが新鮮だったのか、寒い寒いと言いながら準備をしつつ見た夜明けの景色が妙に印象に残っている。
 5:40発。左岸の仕事道は予想に反しはっきりと奥まで続き、前方に10mほどの滑滝が現れた所でようやく沢に下りた(6:30-6:45)。
 いくつか滑滝を越え、黒岩沢を分けると40mの大滝。手前の10m滝と一緒に右手から巻くが、断続的に踏跡が拾え、それなりに人が入っているようだ。
 これを越えると、穏やかな流れを覆う紅葉の先に第一・第二スラブがせりあがるのが望め、非常に美しい。
 第一スラブ下、8:00-8:05。第一スラブは右手の藪とのコンタクトラインから取りつき、抜け口の数手がやや悪い他は特に問題ない。
 続き第2スラブ。こちらは先ほどより傾斜がある。水線近くは所々薄い氷が張っており、左手のなるべく草のついた部分をつなぎ登る。途中、行きずまって10m程、そろりそろり下降、そこから左の藪に逃げ、巻いて落口(9:20-9:30)に立った。
 この上は小さいナメが続く。ただ薄氷が曲者で、なんでもないとこでコケて、首にかけていた磁石を割って壊しさらに時計をなくしてしまった。もう今シーズンの沢登りは打ち止めだなと、しみじみ思ってしまう。
 ツメはガレたルンゼを詰めると、藪こぎほとんどなしに割引岳下の登山道に出た(11:00-11:30)。
割引沢沿いの登山道を下りたため、思ったより時間を食い、山荘には14:50。雲天の人に送ってもらい、車を回収し帰途に着いた。