●対象:横尾尾根〜槍ヶ岳〜大喰岳西尾根
●期間:12/26〜1/1
●メンバー:榎並、石川、上浜 (慶応大学山岳部+OB会)

 我が部では合宿へOBが参加するのは異例のことだ。しかし、現役が自立したリーダーシップを取ることにこだわる程、現実の部貝状況は甘くなかった。また上浜さんはOBとはいえ、咋年は私がSLとして上浜一榎並体制で1年間、部を動かしていただけに、コンセンサスも得やすいと考え、OB参加に踏み切ることなった。


12/25 夜新宿発
 OB多数の見送りを受ける。春までリーダーを続けることにした私にとっては、例年の決算合宿としての冬山の意味とは違うが、見送りを受けるとやはり気合いが入る.


12/26 快晴
中ノ湯7:10〜12:55横尾13:05〜岩小屋上TS15:00
 寝不足だ。わずか1時間ぱかりの違いなのに松本で起きると、大町や富山まで眠った時と全然疲れ具合が違う。雪が少なく11月のような景色でますます眠くなる。トレースの入った道を、横尾の岩小屋までぼけ一っと歩く。岩小屋から取り付き、一段上がった台地まで進む。設営後、私一人でP1・2のコルで尾根に出るまで1時間程、ラッセルしておく。


12/27 快晴

TS6:00〜2・3のコル8:15-20〜3・4のコル11:55-12:05〜P4先TS15:35
 尾根に出ると3日程前のものと思われるトレースがある.時期といい、末端から尾根に取りついていることといい、同業・大学山岳部だろう。
 P2からP4は樹林帯の急なアップダウンが続く。2・3のコルからの急な登り出しに連続2P、P3の下降途中の痩せたリッジに1P、3・4のコル手前で露岩の下隆に懸垂7mともう1P、3・4のコルからの氷結した木の根の急登に1P、総じて、トレースに助けられ、強引を木登りでクリアする。もっと雪のついた春にじっくり取り組めば、思いのほか楽しめるだろう。なお、このあたり残置のトラロープがやたら目に付くが、いかにも劣化しており信用しない方がいい。
 P5手前の森林限界付近に泊まる。


12/28 快晴
TS6:35〜8:10横尾の歯10:15〜天拘のコル12:15〜中岳手前TS14:55
 なだらかな尾根をしばらく行くと核心の横尾の歯が現れる。岳人99年1月号以外の全ての資料で、横尾の歯はP7とP8の間にあると書かれているが、P6とP7の間が正解、注意したい。
 横尾の歯では2P、ロープを出すが、雪の付き方が不安定に少ないからか、予想していたのより悪く感じた。
 P8の露岩の出た急登に1P、主稜線直下の痩せたスノーリッジに1P出すが、その他は高度感のある急な雪壁でもコンテは組まず、ザイルは極力出さずに行く。
 日数に限りのあるOBとの山なので、事前から普段の合宿と異なりスピーディーに動く想定でいたが、実際、LとSLのコンセンサスが十分に取れ、かつ石川一人にカパーリングを集中出来る。今回の状況下でほ不安無くそれが出来た。
 安全に隊を動かすということは、ザイルを張るかどうかといった局部的を事例ではなく、トータルな視点で捕らえるべきたと実感した。主稜線に上がっても風ほほとんどなく、穏やかにl日がくれていった。


12/29 (ガス時々風)
TS6:35〜槍肩TS9:50〜槍AT11:30-14:50槍肩TS
 ここのところの好天は今日一杯は持つ見込だったが、朝方は晴れていたものの、出発直後にガスに巻かれ、強い風の中の行動となる。
 中岳の下りの鎖場で1Pロープを出し、槍の肩に着く。雪が少ないため、テン場の選走に迷ったが、吹きだまるのを覚悟の上で槍沢側の大岩の下を時間を掛けて整地して設営した。
 その後すぐアタックに向かう。あまり余裕のない出発時間だったが、この春に苦労したときと違い、雪があまりついていないので、登り2P、下り3P張るがそう間題ない。ただ、頂上直下の梯子は夏の地震の影響なのか、下がひん曲がっていた。帰幕時には雪が降り始めていた。


12/30 (風雪) 停滞
 起床後すぐと昼前、2回除雪。予想通りかなり吹きだまる。しかし午後には風は弱まってくる。


12/31 (ガス・風のち曇)
 TS8:00〜宝の木10:50-11:45〜穂高平TS15:35
 朝方は風が強いが、しぱらく待つとだいぷ弱まってきたので、視界の判かぬ中で行動開始。
 大喰岳西稜はトレースが完全に消えており、雪庇を警戒し一部コンテを組む。その先の宝の木へ下る尾根の分岐が分かりづらく、一本手前の尾根に入ってしまった。飛騨沢に下りるには危険な雪質なので登り返す。
 宝の木の上あたりで、雲の下になり視界が利くと、下から続々と登山者が登ってくるのが見える。その中に山田OBの姿を発見。南岳西尾根に行く予定だったパートナーが風邪で槍平から下山してしまったため、我々を迎えにきたと言う。
 山田OBと一緒に下りることにし、せっかくなので穂高平で泊まることにした。実質的に下山だし、年越しなので堅いことは抜き・・・と、小屋に年越しそばを注文し、飲んだくれる。
 世代を越えたつながりの中で居心地良く、いつものようにグテンと酔っ払う私でした。


1/1 (晴)
TSl0:25〜新穂高11:00
 のんびり起き、下山。
 平湯の「平湯の森」で露天風呂(お薦め!)につかり、近くの店で監督の餞別を使い飛騨牛定職を平らげ、山田OBの車で楽しいドライブをしながら帰京。