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 多摩川分水界踏査

2013/3/31

多摩川分水界踏査<唐木田から多摩境>

今井秀正

 昨年3月24日に境川との分水界のうち、横浜線相原駅西方まで歩きました。一年ぶりの3月31日に相原から小田急線唐木田駅南方の鶴見川との分水界の区間を歩くことになりました。今回は多摩川の下流から上流へ向かう踏査でした。
天気予報では終日弱い雨ということでしたが、幸い、全く降られることはありませんでした。

 唐木田駅9時半集合で、今回のメンバーは北野代表、鈴木会員、今井の3名、年齢はそれぞれ干支で言う一回り以上はなれたパーティーになりました。

 唐木田駅南方に清掃工場があり、その南の稜線が鶴見川との分水界で、稜線を南へ下った付近が鶴見川の源流です。稜線の北側は多摩ニュータウンとして、数十年前に開発された市街地ですが、稜線をはさんだ南側は一面新緑の林で、南北の対比に驚かされます。

 標高150m前後の分水界は町田市と多摩市の境界で、東京都が整備した公園をいくつか通り抜けて西へ進みます。ところどころが農地や雑地の様相ではあるものの、大学や、企業の研修センターの脇を通り抜け、ハイウエイのような都道158号線(南多摩尾根幹線道路)を北へ南へと数回渡ることになります。長池公園付近からは町田市と八王子市の境界に変わりますが、再び158号線を南へ渡りなおし、分水界は、相変わらず境界線と重なっています。ここでは新しい道路が作られた際に、分水界が切られた模様です。この公園から南へ500mほどすすむと多摩斎場がありますが、ここで境界線とともに分水界は鋭角に北西向きに変わります。この付近からは鶴見川ではなく境川との分水界に変わりますが、気がつくと鶴見川源流で見た雑木林は既に消えてしまい、住宅の屋根ばかりといってよいほどに変化します。斎場裏が分水界で北西へ進むと、今度は158号線のトンネル上を北側へ渡り、小山内裏公園という整備された都立公園になります、公園内を抜けるハイキングコースが分水界になっていますが、ここはその昔、戦車道路と言われていた道路の跡とのことです。

 公園へ入った付近で遅めの昼食をとったあと、公園北側の多摩川側にある大田切池を見るなど、分水界を離れた散策のおかげで、カタクリの群生を見ることが出来ました。公園をほぼ一周したこともあって、すでに15時頃、相原駅までの予定を変更して、とりあえずここまでということにし、公園西端の出口から京王線多摩境駅へもどり、本日の踏査終了ということにしました。

 今年は早めに咲いた桜が冷え込みもあって比較的長持ちしてくれたおかげで、一日中場所を変えつつ、お花見を楽しむことが出来ました。こぶしの花もところどころで見ることができ、足元にはタチツボスミレの薄紫もたくさん見ることができました。
また、今日のコースの中で、3角点3箇所をチェックしましたが、長池公園東の168.0mは米軍の施設、"Yuki antenna site"というネットフェンス内のようで、確認ではきませんでしたが、斎場北西稜線の180.2mは4等、小山内裏公園西端の182.3mは3等三角点で、三角点の"密度"が高いように思いますが、市街地開発に関係しているようです。

長池公園にて

コースと時間:
唐木田駅9:40−清掃工場上10:00−上小山田町10:55−山王塚脇11:25−長池公園11:50−斎場北西3角点12:30−(昼食)−大田切池14:10−三角点15:00−小山内裏公園西出口15:15 
参加者:3名(北野、鈴木、今井)              以上


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