中央分水嶺踏査登山活動報告

北海道支部

公募登山報告

 十勝岳山項、三角錐の岩峰を残陽が金色に染めるのを見上げながら、新妻支部長はしめくくった。「今日(8月29日)の大成功は第1に天の利、第2に地の利、第3は人の和のおかげです」と。素晴らしい天候、美しい景観は人の力では、どうすることもできない。しかし人の和は、泥臭く、申して易く、行って困難なことである。それがまた、天候・景観に勝るものであったことを反芻しながら、輪になって、高村光太郎作詞「歩くうた」の大合唱となった。

 北から石狩岳、トムラウシと来て、美瑛、十勝岳、そして上ホロカメトソク、日勝峠の手前で西へ。この北海道の背骨の中でも今回の分水嶺公募登山は真に中心部を歩くものだった。支部はこの長大な背骨を区分し、各々その責任者を決めて、刻々と実施しており今回は道東地区が担当であった。応募者が首都圏からの4名と少なかったことは意外であったが、支部からは支部長、長各川事務局長、田島道東担当責任者をはじめ、14名が参加。前夜祭は十勝岳の懐に位置する白金温泉の白樺荘で行われ、支部会員心づくしの山の珍味が振る舞われた。


 当日は早朝4時起床、登山口の望岳台まで車に分乗し、前夜宴席で支部長が提案した、(A)美瑛富士と美瑛の鞍部で分水界に突き当たり、分水界をたどって美瑛岳、十勝岳山頂へ、(B)十勝岳に直登し、ここでAとCを迎える、(C)上ホロカメトソク山経由で分水界を忠実に歩き十勝岳山頂へ、という3班集中形式での蹄査実施となった。高曇りから時間の経過とともに大快晴となり、風もなく、360度の眺望は抜群の一日。それぞれ時間差はあったものの、支部長の待つ十勝岳山項に無事集結、とっておきのビールやブランデーで乾杯し、下山した。この時期の大雪地区の山は、リンドウ、岩ぶくろ、コケモモ、白たま等々、夏の終わりを告げる花々、そして早くも熟した実がびっしり付いた草木、火山岩の茶、這松の緑と想像以上に豊かな彩りのなか、楽しい山行であった。

 北海道支部の分水嶺踏査は、アプローチなどを含め ると実質2倍近いアタックが必要で、この2000kmに及ぶ長丁場を支部会員一丸となって実施中の様子がひ しひしと感じられ、感動した。 

 (宮津 公−)

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