投稿者:田村 義彦
投稿日時:2013/06/16 10:03:26
2013年5月10日に、下記駄文を「山」に投稿しましたが、6月15日に、会報編集委員会担当理事並びに会報「山」編集人連名で、「会報の記事として掲載は見送らせていただきたいと思います。」との返書が届きました。会員諸賢のご批判を仰ぎたく、HPに投稿させて戴きます。
『山』の編集について 田村 義彦
『山』No.815(4月号)の巻頭言に目を見張りました。呆けのせいで、いつのまにか日本勤労者山岳連盟(以下労山)の会員になっていたのかと一瞬不安に襲われました。なぜなら、そこには日本山岳会ならぬ労山の副理事長によって、労山の活動の経緯が3頁にわたって詳述されていたからです。残念ながら、日本山岳会の一つの政策についてこれほどまでに紙面を費やして詳しく書かれたものを読んだ記憶がありません。
しかも、そこに詳述されている「登山道の放射線測定マップ作成」活動は日本山岳会との協働作業ではなく、労山の独自活動でした。更に、その活動報告書が、すでに昨年8月に労山の編集発行によって出版されていました。そのいささか旧聞に属する報告書の内容について、日本山岳会として論考を加えるのであればまだしも、他団体の内部事情である活動の経緯について何故改めて当事者に長文の著述を求め、それをいま本会会報の「巻頭言」に掲載しなければならないのか理由がわかりません。
断るまでもなく他団体の政策内容について、ここで内政干渉まがいの論考をするつもりは毛頭ありませんが、『山』編集者の意図は知りたいと思います。登山者の健康問題でしょうか。それとも、所謂“原発問題”を提起したいのでしょうか。日本山岳会会員に何を期待されるのでしょうか。 私は、この労山の報告書は「図書紹介」欄に掲載すれば良かったと思います。そして「絵本『アルバータ山のピッケルものがたり』出版にあたって」こそが、日本山岳会会報の巻頭を飾る文章としてはるかにふさわしいと思います。
たまたま『山』同号には「図書紹介の寄稿について」と題して、図書紹介は図書委員会で「紹介本と執筆者を厳選して執筆依頼をしています」ので、会員が勝手に紹介文を書くなとありますが、このような高圧的な制札は如何なものでしょうか。図書委員会の目のおよばない膨大な出版物のなかから、会員が珠玉の書物に気付いて紹介することが何故いけないのでしょうか。この姿勢は正しいガバナンスではありません。「図書紹介」欄は会員にとって有意義な情報ですから、むしろ自由な投稿を勧めるべきでしょう。
会員の自由な投稿に制圧をかけておいて他団体の政策を長々と巻頭言に掲げる分裂した編集に無原則、無定見を感じるのは私だけでしょうか。 (2013/05/10)
(PC等)
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